2013年9月12日
尼崎市長 稲村和美様
尼崎市防災担当局長様
さいなら原発尼崎住民会 代表 広畑貞昭
連絡先
尼崎市小中島 1-1-15 園田苑
090-7497-3307
原子力災害時における防災対策(計画)および広域避難計画、原発再稼動についての質問・要望について
昨年10月に原子力規制委員会より原子力災害対策指針(平成25年2月27日全部改正)が出されましたが、原子力発電所立地自治体及び周辺自治体の防災対策が未整備のまま今日に至っています。にもかかわらず、本年7月には原子力発電所に関する新規制基準が施行され、現在稼働中の大飯原発や高浜原発も再稼働の申請が早々になされ、規制委員会において審議されています。高浜原発には6月27日 MOX燃料が到着し、関電はより危険なプルサーマルも実施しようとしています。
原発再稼動が現実味を帯びてきた今、改めて防災計画の重要性を認識するとともに未整備のままの原発再稼動に危機感を抱いております。大飯原発は免震事務棟や
防潮堤のかさ上げが完成していないなど、規制庁自らが新規制基準に適合していないことを認めながら9月までの運転を認め、さらに定期検査後の早期の再稼動も認めようとしています。大飯のF6破砕帯の評価については、大手マスコミは先走った報道をしていますが、評価会合の専門家の中でも大飯原敷地内に発活断層はないと意見が一致しているわけではありません。
日本は、紛れもなく地震多発国であり、この尼崎市でも東海・東南海・南海地震といった巨大地震が予測されています。若狭地方でもいつ巨大地震が起こるかわかりません。そして、シビアアクシデントが起こらないとは言い切れません。一刻の猶予も許されません。
関西広域連合広域防災局では、平成25年6月29日付けで「原子力災害に係る広域避難の受入調整について」という資料が出されており、その資料によると【避難元・避難先の地域間のマッチングの大枠】において京都府の北部の避難先として尼崎市の名前も挙がっています。避難者の受入先や受入態勢はすでに検討されていることと思いますが、琵琶湖の水が汚染された場合、尼崎市民も含めて「命の水」の確保はできるのでしょうか。
兵庫県は独自のシミュレーション結果を今年4月に公表しました。それによれば事故時は兵庫県まで大量の放射性ヨウ素が飛散することが予想され、安定ヨウ素剤の配布も検討されています。神戸市においても高浜原発で事故が発生した場合7日間の最大積算線量(甲状腺等価線量)が53.7mSvと原子力規制庁の「安定ヨウ素剤の配布・服用にあたって」で服用目安とされている50mSvを超えています。尼崎市においても神戸市と同等の被ばく線量が予想されます。その際の安定ヨウ素剤の配布・服用について見当されているのでしょうか。「ひと咲き、まち咲き、あまがさき」と謳われる尼崎市は、市民生活の「安全、安心」を第一に市政を担っておられると信じています。
質問事項
1.関西広域連合防災局との協議の進捗状況と概要をご説明ください。
2.高浜原発の事故時には京都府(舞鶴市など)からの避難も予想されますが、その調整は行われていますか。京都府からの避難受け入れ検討は進んでいますか。
3.兵庫県のシミュレーョンについて、避難者受け入れ先候補とされる尼崎市は、風向きよっては、避難が必要な地域でありませんか。尼崎の原発災害時の防災計画(避難計画も含めて)はできていますか。
4.安定ヨウ素剤の備蓄と配布の検討はされていますか。
5.びわ湖の汚染が心配されていますが、飲料水の確保について検討は進んでいますか。
要望事項
防災計画もできていない状況では尼崎市民の安全は確保できません。高浜原発3・4号機(プルサーマル計画)、大飯原発3・4号機は新基準を満たしていません。現時点での再稼動は認められないことを表明してください。
以 上
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